「三人寄れば文殊の知恵」が生まれるような生産的な会議運営がチームコーチングです。 チームコーチングの手法に基づき、組織が自らの目的・理念を明確化し、成果をつくる行動と結びつける「戦略会議」を実践します。 戦略会議を通して、組織が一枚岩になると共に、「行動 → 結果からの振り返り → 行動の修正 → 新しい挑戦」という学習サイクルを繰り返すことで、「具体的な目標(値)を達成する組織」が開発されます。組織開発と同時に、組織メンバー個人の成長を促進する効果も得られます。
「企業カルチャーの力は戦略を凌ぐ。それが意味するところを完全に理解できた時にだけ、企業は成功を得るだろう」
ピーター ・F・ ドラッカー
「チーム」と「グループ」の違い
あなたの属する「チーム」は期待する成果を生んでいるでしょうか。もしそうでない場合には、目の前にある具体的な問題や解決策の検討からいったん離れて、自分と協働する人たちの集合体であるチームそのものの状態にも目を向ける必要があります。ここで、そもそもチームとは何かを確認しておきましょう。
チームという言葉とグループという言葉は区別して使うことを意識すべきだと考えています。
チームとは、複数の人間が同一の目的を持って動く集団を意味します。同じ目標を達成するために、役割分担をし、協力しあい、時に意見をぶつかり合わせながら動いていくのです。集団としての明確なベクトルがあり、メンバーの相乗効果で付加的な成果を生み出している状態がチームです。
一方、グループとは同じ思考や性質、趣味などを持つ人たちの集団のことです。ここには全員が共有する目的や目標はありません。グループとは人が単に集まった状態を指し、その成果は1人ひとりの貢献を足し上げたもの。それ以上でも以下でもありません。
成長する組織の5つの原則
- 01 主体性
- 目的を明確にし、目的を果たすためには何をすべきかを自分で考え、リスクを承知で行動すること。
いかなる状況においても自分で考え、判断し、自らの責任で最も効果的な行動をとることができる人によって構成されている。
- 02 関係性
- 良い関係性の特性としては、人の考えや意見、存在を受容して、「メンバーの主体的な行動」を促進することである。
- 03 柔軟性
- 組織の戦略には、環境の変化に合わせて、確実で効果的な「手段の体系」を再選択する柔軟性が必要である。
- 04 先進性
- 組織の目的実現に向けて、生産性・効果性を高めるには新しい技術や手法の採用に挑戦する必要がある。
- 05 戦略性
- 組織には目的は欠かせない。
組織が社会的な存在になるためにはその目的は社会的なもので世の中に貢献するものでなければならない。
この目的は組織の「理念」や「ミッション」と呼ばれるものとなる。
他の手法との違い
チームコーチングでの主な取組みを組織に属するメンバー達が自ら議論しながら進めるようにチームコーチがプロセスをリードする。
所有感と実践意識が高く、主体性を持って課題解決を実現する。
その結果、参加メンバーの所有感と実践意識が高まり、、主体性を持って課題解決に取り組む。
一般的な研修の場合
一度に多くの人達の教育、底上げが可能であるが、能力開発が重視されるがゆえに、業務課題の解決に直結しずらい( 解決までに時間がかかる)ケースもあり、知識やスキル習得で終わりやすい。
チームビルディングの場合
組織の持つ現実的な課題に取り組まないので、業績成果につながらない。非日常的な体験が多く、人間関係の改善や楽しい体験で終わりやすい。
コンサルティングの場合
組織の現状把握、課題の設定、解決策の提案をコンサルタントが代行するが、その実行はクライアントに委ねられ、解決策の腹落ちが甘い場合は実行が担保されないケースも見受けられる。
組織の課題解決とチームコーチングの関わる領域
チームコーチングにおける組織の成長プロセス
組織は様々な用途でチームを活用しようとします。 チームは、提案、もの作り、サービス、プロジェクト、そして特命活動を実施します。
チームの成果は任務遂行するメンバー個々の質と、チームワークの質にかかっています。
成功するためのチームをつくるための4つの条件
- 任務遂行のための正しい人選
- 任務はチームワークに向いていること
- チームは任務遂行のために必要な内外のリソースを活用すること
- 組織はチームに対して支援的な環境を提供すること
グループからチームへと成長する5段階
組織の成功循環モデル
グッドサイクル
- お互いに尊重し、一緒に考える(関係の質)
- 気づきがある、面白い(思考の質)
- 自分で考え、自発的に行動する(行動の質)
- 成果が得られる(結果の質)
- 信頼関係が高まる(関係の質)
バッドサイクル
- 成果が上がらない(結果の質)
- 対立、押し付け、命令する(関係の質)
- 面白くない、受け身で聞くだけ(思考の質)
- 自発的に、積極的に行動しない(行動の質)
- 関係が悪化する(関係の質)
チームコーチングでは、具体的に何をし、何が起きるのか?
参加者は、テーマ(質問)に沿って議論を重ねます。
チームコーチは、議論の内容に囚われることなく、どのように議論を進めていくことが効果的かという視点から議論の構造/プロセスをデザインします。
集団とメンバー個々の思考と振る舞いのパターン等を観察しながら、必要ならば介入を行います。
メンバー自ら方向性を打ち出し、課題解決へ向かうように援助します。
参加者は、自らの組織の現状/今後の方向性、達成に向けた阻害/促進要因等を自分たちで明確にします。
そしてビジョン実現、目標達成に向けた戦略、行動計画を策定し、期間を決めてメンバー全員で実践します。
これらを通じて、主体性とメンバー相互の信頼関係が強化されます。
目標達成・課題解決を通じて、主体性とメンバー相互の信頼関係が強化されます。